初産の出産を控えているママなら、誰でも「出産・陣痛の痛みとは、どんなものだろう?」と、怖い気持ちがあると思うのですね。

想像できないだけに、「痛みに耐えられるのか?」「出産時間が長引かないか?」「体力は持つのか?」色々な不安が出てくると思います。

この陣痛の痛みを和らげるために古くから使われてきたのが「呼吸法」。

とはいえ「一体、どの程度和らげることができるの?和らぐっていったって、痛いものは痛いだろう」と不安は尽きないことでしょう。

でも、本当に「陣痛の痛みを消すことができるなら!?」

知っておきたくないですか?

私は2016年にヒプノバーシング(自己催眠出産)という方法でフランスで出産し、16時間、陣痛の痛みを消すことに成功しました。

産後、このメカニズムについて学び、練習すれば誰でもできる科学的な仕組みであることが分かりました。

出産後、自分が体験した「ヒプノバーシング」よりも、「ソフロロジー出産」の方が「出産準備」には優れていると感じたため、ソフロロジーについて学び、日本人で初めてフランス労働省管轄RNCPレベル認定ソフロロジストになった筆者が、一般的な「出産の痛みの感じ方」と、ソフロロジー出産のテクニックを使った場合の「出産の痛みの感じられ方」について、お話します。







出産陣痛の痛み

出産の痛みとして有名なのが「陣痛」ですよね?

「陣痛」というのは、「赤ちゃんがいるお部屋=子宮」の出口である「子宮口」を開かせて、赤ちゃんを下の方へ押し出していくのに必要な「子宮収縮」のことです。

お腹の中の赤ちゃん
子宮収縮

 

「子宮収縮」が始まってから「子宮口」が10センチに開き分娩が始まるまでには、下の表に示される段階があり、それぞれの段階にかかる時間は、妊婦さんによって様々だといわれています。

ただ、一般的には、「1. 潜伏期」は8~10時間と最も長く、「2. 加速期」は長くても数時間、「3. 極期」や「4. 減速期」は、長くても1時間程度とされているようです。

1.潜伏期(家で待機中)
子宮口の開き
0~2.5cm
「子宮収縮」の間隔
10分以内
痛みの強さ
耐えられる程度の痛み。
(8~10時間?)
2. 加速期(産院に行く)
子宮口の開き
2.5~4cm
「子宮収縮」の間隔
5~6分間隔
痛みの強さ
痛みが強くなってくる。
(数時間?)
3. 極期(いきみ逃し中)
子宮口の開き
4~9㎝
「子宮収縮」の間隔
3分おき
痛みの強さ
赤ちゃんの頭が骨盤の中に入ってきて強い痛み。
(1時間?)
4. 減速期(分娩室へ移動)
子宮口の開き
9㎝~全開
「子宮収縮」の間隔
1~2分おき
痛みの強さ
赤ちゃんの頭が骨盤を通り抜けようとする強烈な痛み。
(1時間?)
5. 分娩(産んでる最中)
子宮口の開き
全開
「子宮収縮」の間隔
1~2分おき
痛みの強さ
陣痛の痛みが激しくなる。
赤ちゃんが産道を通って会陰から出てくる最大級の痛み。
(1時間?)

※自宅待機や分娩台への移動は、入院する病院の方針によっても、産婦さんの状況によっても大きく変わりますので、あくまで目安です。

それでは、それぞれの段階の痛みについて見ていきましょう。

(※個人差はありますので、あくまでも参考程度にしてくださいね。)

1. 潜伏期の痛み

潜伏期の痛みは、「下痢の痛み」や「生理痛の痛いバージョン」のように感じるところから始まることも多いようです。

一般的には「痛いけど、耐えられる痛み」であり、妊婦さんは歩いたり食べたりすることができる程度の痛みとされます。

妊婦さんベッド越し

 

2. 加速期の痛み

主観的な感覚ですが、「潜伏期」は、まだ余裕を感じると思いますが、潜伏期になると、「なんか、今までと違う。なにこれ?」というような陣痛になってくると思います。

 

3と4. 極期と減速期の痛み

お尻や骨盤が痛くなります。

黙って静かに耐えている場合ではなくなります。

体勢を頻繁に変えたり、背中を誰かに押してもらったり、もがき耐えるような痛みになっていきます。

「分娩台の上で赤ちゃんを押し出すときが一番痛い」という方もいらっしゃいますが、この時期が最も痛いと感じる方もいらっしゃいます。

この時期は、まだいきむことができず「耐えるだけ」という状態が続くことや、子宮口が全開になるまで時間がどのくらいかかるか「先が見えない不安」もあり、痛みをより強く感じやすい時期なんですよね。

 

5. 分娩

一般的には、最大限に痛みが強くなるとされます。

お尻の下部が「焼けつくような痛み」と表現するママもいます。

叫びながら痛みに耐える、という感じです。

が、「極期」や「減速期」の痛みが激しかったママは、この時期の痛みは「強くない」と感じることもあります。

人間は、より強い痛みを感じた後に感じる痛みに対して「痛いと感じなくなる性質」があるんです。

また、「もうすぐ終わりだ」と先が見えていたり、「いきんだり」できることによって、頑張る力が湧き、痛みを感じないママもいます。

実際、分娩中は助産師さんも必死で、色々指示を受けたりもして、ママも呼吸したりいきんだり、赤ちゃんの旋回がうまくいくように体位を変えたり、慌ただしいので、痛みから意識が逸れやすい段階でもあります。

 

ソフロロジー出産のテクニックを使ったときの痛みの下がり方

では、ソフロロジー出産のテクニックを使って、「意識の移行」ができた場合は、痛みの感じ方は、どう変わるのでしょうか?

1. と2. 潜伏期と加速期の痛み

「意識の移行」訓練がうまくできていれば、「1. 潜伏期」と「2. 加速期」の痛みは完全に消すことができます

そのため、出産後半のための体力を温存することができます

※訓練がうまくできているかどうかは、ソフロロジストでないと判断がつきにくいです。

3. と4. 極期と減速期の痛み

「3. 極期」と「4. 減速期」の痛みは、「ママの骨盤の歪み」がないかどうか、「赤ちゃんの頭の大きさ」と「ママの骨盤の大きさ」の比率、「呼吸法の使い方」、「骨盤のゆるませ方」、「精神状態」などによって、痛みの感じ方が変わってきます。

ただ、「ソフロロジー出産」のテクニックで、「1. 潜伏期」と「2. 加速期」の「体力を温存できているはずであること」や、「体を緩める訓練を妊娠中からしてきていること」などから、スムーズに進みやすくなります。例え、「痛みがゼロ」にはならなかったとしても、大幅に痛みを軽減することができるでしょう。

5. 分娩

ソフロロジーで準備された方の分娩の痛みは、次のような要素によって変わってきます。

  • 「意識の移行」テクニック
  • 「体のリラクゼーションが深くまで」できるかどうか?
  • 「筋力の柔軟性や伸縮性」
  • 「体力や持久力の有無」
  • 「赤ちゃんに対する思い」など

いずれにしても、痛みに巻き込まれるのではなく、呼吸や意識の持ち方をコントロールしながら、パニックにならずに乗り越える術は「準備ナシ」に比べて格段に身についています。

「マナミーのソフロロジー出産・オンライン講座」を実践されている方へ

「ソフロロジー出産の講座」で準備中の方は、「体力づくり」「筋肉のコントロール」「呼吸法」「赤ちゃんとのきずな」を意識することによって、「3. 極期」「4. 減速期」「5. 分娩」の痛みをより深くコントロールすることができるようになります。

「体力づくり」は、「ソフロロジ―出産」では不十分ですので、「マタニティー・ヨガ」や「散歩」など、ご自身に合ったもので鍛えていきましょう。

また、「筋肉のコントロール」「呼吸法」「赤ちゃんとのきずな」は「マナミーのソフロロジー出産・オンライン講座」でご紹介しているワークを、より意識的に実践してみてください。

 

痛みは嫌悪したり怖れたりすると強くなる性質があります。

怖れずに受け入れ、「痛みの感覚」にフォーカスする意識をズラして、「緩んでいる体の感覚」へフォーカスすることで、痛みの感じ方をコントロールすることができます。