赤ちゃんの「自己肯定感」や「言葉の発達」、「人間関係に悩まない力」を応援する上で大切なことがあります。
それは、「何か、赤ちゃんのために親がしてあげる」のではなく、「赤ちゃんが気持ちよく感じてくれること」の中で「親も楽しんで、できること」を探すこと。
このページの内容
声かけ育児
オムツ替え、授乳、寝かしつけ。
赤ちゃんのお世話は、休む暇がありません。
それらのタスクを、仕事のように無心でこなすと、育児が辛いものになってしまいます。
そこで、お世話を「赤ちゃんとのお喋り」と考えてみてください。
つまり、どういうことかというと・・・?
赤ちゃんの動きに反応して声掛けする
赤ちゃんが、オムツ替えや、母乳、ミルクなどを求めているサインに気づいたら、すぐに実行できなくても、「オムツが濡れたの~?気持ち悪いねー」など声をかけてあげましょう。
そして、「待たせたね。今からオムツ換えるよ」と予告してから、行動にうつってあげます。
終わったら「終わったよ。気持ちよくなったね!」と声をかけて終了します。
つまり、「声掛け」「作業開始」⇒「声掛けしながら作業」⇒「作業終了」「声かけ」という順番でお世話をしていくんですね。
例えば、病院で無言で身体に触られ「医療措置」をされたら嫌ですよね?
でも、あなたの気持ちを気遣い、人間らしいコミュニケーションを取りながら医療ケアをしてくれたら、リラックスして「医療措置」を受けられると思います。
赤ちゃんは、まだ言葉を話すことはできませんが、スポンジのように全てを感じ取っているので、ぜひ、「○○するよ~」と声かけをしてから、行動にうつしましょう。
また、赤ちゃんが何かぼんやり見ているときに「あら、これが見たいの?」と、その物を取って見せてあげましょう。
何か、音が聞こえたのに赤ちゃんが反応していたら「○○の音が聞こえるね」と言葉にして、それが何か教えてあげます。
親が時間があるときに、「ほら、こて見てみて~」ということだけでなく、「赤ちゃん発信」の行動に応えてあげる、を繰り返すと、赤ちゃんは「親に愛されている」と感じるようになり、自己肯定感が上がっていくんです。
赤ちゃんの発達にNGな環境
「テレビの音がずっと流れている」、「携帯電話の音がピコピコ鳴る」環境になっていないか、チェックしましょう。
そういった環境で育つと、「人の声」と「電子音」が同じくらい大切な情報として扱われるようになり、「人の声に注意を向ける力」が育たなくなります。
赤ちゃんが常にそういった音のカオスの中にいて、「一つの音に注意を向ける機会が持てない子ども」はとても多く、数百人規模の赤ちゃんの調査で、86%の子どもが、そうした環境に置かれていた、という研究データもあります。
そして、こうした赤ちゃん時代の音環境が、学齢期になって「先生の話に注意を向けられない」という学習の壁をつくるのです。
赤ちゃんが、親の声や、親の反応に注目したくても、その他の情報が多過ぎて「集中できない」という環境で子育てをしてしまうと、心を込めてやった努力も効果半減です。
赤ちゃんは、「情報のカオスの中から1つのことに集中する」という力がまだないからです。
赤ちゃんの自己肯定感を上げる5つのルール
赤ちゃんの自己肯定感が上がる「一日30分、語り掛け育児」の本質は、次の5つ。
- 赤ちゃんが「人の声」に集中できる環境を整える。
- たくさん話しかけて「人の声」を聞かせてあげる。
- 赤ちゃんの無意識の動作や泣き声に、大人が積極的に反応してあげる。
- 1日、合計30分は、赤ちゃんと心から向き合って話しかける。
- 赤ちゃんの反応を要求しない、期待しない。
この5つの習慣が、赤ちゃんの心に「自己肯定感」を育んでいきます!