やっと出産が終わってホッとしたのも束の間、新生児育児が始まって「眠れない~」と、悩んでいませんか?
産後のママとパパが眠れないのは、とても辛いですよね。
そんなママとパパの睡眠不足を少しでも解消するために、どうしたらいいのか?
「ジーナ式・育児メソッド」を元に、ご説明していきます。
「ジーナ式育児」とは、プロのベビーシッター(イギリスのナニー)ジーナさんが、300人以上の赤ちゃんをお世話してきた結果、見出した赤ちゃんにとって最適な生活リズムをメソッド化したものです。
中でも、親の睡眠時間やランチタイムを確保できるように事細かに決められた育児スケジュールが、とても有名です。
私は、自分なりにアレンジを加えながら「ジーナ式育児」を実践した体験者であり、現在「赤ちゃんとママの心と体の健康をサポートする」呼吸療法士でもあります。
「ジーナ式育児」を実践する、しない、は別にして、「赤ちゃんとママとパパのぐっすり睡眠」を両立していくためのポイントについて、本記事では、お話していきたいと思います。
このページの内容
新生児の睡眠パターン
では、早速ですが、「生後2~4週間のジーナ式育児・スケジュール」をご覧になってみてください。
生後2〜4週目
7:00 ・・・・・・ 起床 授乳
8:45~9:45 ・・・ 朝寝 (朝寝時間 – 2:00)
10:00 ・・・・・・ 授乳
11:45~13:45 ・・ 昼寝 (昼寝時間 – 2:00)
14:00 ・・・・・・ 授乳
16:00~16:45 ・・ 夕寝 (夕寝時間 – 0:45)
17:00 ・・・・・・ 授乳
18:00 ・・・・・・ 沐浴
18:15 ・・・・・・ 授乳
19:00-22:00 ・・・ 睡眠
22:30 ・・・・・・ 授乳
23:00 ・・・・・・ 睡眠
(※23時以降の授乳時間は省略しています。)
トータルの睡眠時間 16時間45分
「ひぇ~、こんな細かいスケジュールこなせません!」
と、ドン引きされたかもしれませんね(笑)。
が、このスケジュール通りしなければ「あなたの睡眠時間は、確保できませんよ」ということではないんです。
このスケジュールの背景にある意味を考えることで、あなたとパートナーの睡眠不足が解消する「新生児育児の秘密」が見えてきます。
さて、新生児期の赤ちゃんに必要な睡眠時間は、16時間~18時間と言われています。
でも、赤ちゃんは胃が小さく、小まめに授乳やミルクを飲む必要があります。
また、「24(一日の時間)-17(一日に必要な睡眠時間)=9時間(起きている時間)」連続で起きていられるほどの体力もありません。
そのため、必然的に「起きてはウツラウツラする」というサイクルを数時間で繰り返す毎日となるのです。
これを「できるだけ夜、まとめて寝てもらう」という生活リズムへと導いていくことで、ママやパパの睡眠不足も解消されていく、というわけです。
要するに、赤ちゃんに「できるだけ夜に長い睡眠をとってもらって、昼間は活動してもらう」という生活リズムを整えてもらういたいわいけですね。
昼夜の区別がついていない赤ちゃんに、この人間らしい生活リズムを覚えてもらうために、スケジュールを固定することは一定の効果があることが知られています。
「同じ時間帯に活動的なことを行う習慣がある赤ちゃん」は、1日24時間の体内リズムが整うスピードが早いことがしられているんです。
とはいえ、どういう時間帯に活動させたらいいのか、疑問ですよね?
そこで、「ジーナ式育児スケジュール」の中から「ママとパパの睡眠不足が解消され、ぐっすり眠れるようになるための育児エッセンス」について、見ていきましょう。
赤ちゃんの睡眠 昼と夜の配分が大事
まず最初に考えたいのは、赤ちゃんの睡眠時間の配分です。
もう一度「生後2~4週間のジーナ式育児・スケジュール」を見直してみましょう。
生後2〜4週目
7:00 ・・・・・・ 起床 授乳
8:45~9:45 ・・・ 朝寝 (朝寝時間 – 2:00)
10:00 ・・・・・・ 授乳
11:45~13:45 ・・ 昼寝 (昼寝時間 – 2:00)
14:00 ・・・・・・ 授乳
16:00~16:45 ・・ 夕寝 (夕寝時間 – 0:45)
17:00 ・・・・・・ 授乳
18:00 ・・・・・・ 沐浴
18:15 ・・・・・・ 授乳
19:00-22:00 ・・・ 睡眠
22:30 ・・・・・・ 授乳
23:00 ・・・・・・ 睡眠
(※23時以降の授乳時間は省略しています。)
トータルの睡眠時間 16時間45分
新生児期の赤ちゃんに必要な睡眠時間は、16時間~18時間と言われています。
「ジーナ式育児のスケジュール」では、この16時間~18時間の睡眠のうち、夜の睡眠時間が12時間に設定されていますね?
これは、何故かというと、お昼寝をしない子が出てくる3歳児の段階で、平均的に12時間の睡眠が必要とされていて、その睡眠時間を7時~19時の生活リズムへと、もっていくためなのです。
新生児がいらっしゃるご家庭の中には、パパやママの仕事からの帰宅時間が遅く、「子どもが起きている顔を見たい」ということで、夜の就寝時間を遅くし、睡眠時間を短くして、その分をお昼寝でカバーしているご家庭も見かけます。
ただ、子どもでも、大人でも「体の成長や体力増進、免疫力アップ」などの大切な作業は、夜の睡眠時間帯に行われます。
ですから、夜の睡眠時間を短くしてしまうと、お昼寝時間を延ばしてトータルで睡眠時間をカバーしても、赤ちゃんの「成長に必要な睡眠の質」は落ちてしまう、ということをぜひ覚えておいてくださいね。
赤ちゃんの生活を大人のリズムに合わせるのではなく、大人の生活リズムを赤ちゃんに会わせるアイデアが見つけられるといいですよね。
あなたの赤ちゃんの「睡眠スケジュール」の立て方
「ジーナ式育児スケジュール」は、ご紹介した通りでしたが、このスケジュールが必ずしも、あなたの生活リズムや、あなたの赤ちゃんの睡眠リズムに合っているかどうかは分かりません。
ですから、今度は、あなたの赤ちゃんに最適な「睡眠スケジュール」について、考えてみましょう。
赤ちゃんに必要な睡眠時間は、16時間~18時間と言われますが、16時間なのか、18時間なのかで、随分大きな違いですよね?
昔は、「赤ちゃんのお昼ね時間」については、月齢で一律〇時間、と決まっていましたが、近年では、赤ちゃんによって必要な睡眠時間はまちまちであるという考え方が主流になっています。
「16時間~18時間」という目安がありつつも、あなたの赤ちゃんが、どれくらい睡眠を必要とするのかは、毎日の睡眠時間を見ているママが一番よく把握できる、というわけなんです。
あなたの赤ちゃんは、一日のうち、平均すると何時間くらい寝ていますか?
赤ちゃんが必要としている睡眠時間を知ることは、実は、とても大切な意味があるんです。
それは、必要な睡眠時間を「昼寝で消化してしまったら、夜寝てくれない」のは、当たり前ということです。
日本人は世界的にみても、人種としては小柄な部類に入りますし、それは、赤ちゃんでも同じです。
体力的な面からいって、「ジーナ式・育児メソッド」の目安より赤ちゃんがよく寝る方ではないか、と私は感じています。
こうした理由で「ジーナ式スケジュール」よりも、お昼寝が長めになるのは、日本人の赤ちゃんにはよくあることだと思います。
が、もし、あなたが「赤ちゃんの夜泣き」や「夜中の覚醒」に悩まされて睡眠不足になっているのなら、「赤ちゃんがトータルで寝ている睡眠時間のうちの何時間を、昼間の時間帯に寝ているのか?」メモしてみることをおススメします。
昼寝が多過ぎるかもしれないサインとしては、「夜の寝かしつけの大変さ」や「夜中の覚醒頻度や時間帯」が挙げられます。
「夜のねかしつけ」が特に大変だったり、「夜泣きがひどい、夜に目がパッチリひらいて遊ぶので、困る」などの場合は、昼寝が長過ぎていないか、昼間に十分な刺激を受けられていないか、赤ちゃんの日常生活をよく観察しながら調整していきましょう。
「睡眠スケジュール」と「授乳スケジュール」
では、次に、この「ジーナ式育児スケジュール」の「睡眠」と「授乳」のタイミングについてお話したいと思います。
「ジーナ式育児スケジュール」では、「授乳のタイミング」が、「ねんねが終わって15分後のタイミング」となっています。
もう一度「生後2~4週間のジーナ式育児・スケジュール」を見直してみましょう。
生後2〜4週目
7:00 ・・・・・・ 起床 授乳
8:45~9:45 ・・・ 朝寝 (朝寝時間 – 2:00)
10:00 ・・・・・・ 授乳
11:45~13:45 ・・ 昼寝 (昼寝時間 – 2:00)
14:00 ・・・・・・ 授乳
16:00~16:45 ・・ 夕寝 (夕寝時間 – 0:45)
17:00 ・・・・・・ 授乳
18:00 ・・・・・・ 沐浴
18:15 ・・・・・・ 授乳
19:00-22:00 ・・・ 睡眠
22:30 ・・・・・・ 授乳
23:00 ・・・・・・ 睡眠
(※23時以降の授乳時間は省略しています。)
トータルの睡眠時間 16時間45分
これは、赤ちゃんが眠気眼で授乳をするのではなく、しっかり覚醒してから(脳波が覚醒状態になってから)のタイミングで、しっかり授乳してもらうためなんです。
何故かというと、赤ちゃんの体が「授乳やミルク」と「睡眠」を結び付けて記憶してしまうと、後々の「寝かしつけ」で大変苦労し、ママやパパの睡眠不足に繋がりかねないからです。
新生児の頃は、「おっぱいで寝かしつけ」「ミルクで寝かしつけ」が楽だと感じるママやパパも多いかもしれません。
しかし、それが仇となって、後々苦労する原因になることが多いんですよね☆
「寝かしつけ」が大変になる、という理由だけではありません。
赤ちゃんが、寝る前に食事(授乳やミルク)をする癖をつけてしまうと、寝ている間に胃が活発に活動しなければいけなくなり、赤ちゃんの眠りの質が落ちてしまいます。
すると、寝ている間に体がしっかりと休養をとれず、「起きている間の赤ちゃんが愚図りやすくなる」という悪循環にもなりやすくなります。
何年も続く育児で、ママやパパが睡眠不足にならずに、楽に育児をつづけていくために、赤ちゃんの潜在意識に「食事」と「睡眠」を分けて理解してもらい、ゆくゆくは「寝かしつけに苦労しない」、「夜泣きに悩まされない」育児を実現させていくことが大切なんですね。
ママとパパの睡眠不足を解消する秘密兵器「夜の授乳時間」
今度は、夜の赤ちゃんの授乳のための覚醒時間の調整について考えてみましょう。
ジーナ式育児の「夕方のスケジュール」をご覧ください。
生後2〜4週目
18:15 ・・・・・・ 授乳
19:00-22:00 ・・・ 睡眠
22:30 ・・・・・・ 授乳
23:00 ・・・・・・ 睡眠
(※23時以降の授乳時間は省略しています。)
トータルの睡眠時間 16時間45分
赤ちゃんの夕ご飯は18時15分、と早めの時間帯。
そして、19時に寝た後、22時半から授乳開始とおなっています。
何故、22時半という微妙な時間帯の授乳になっているのでしょうか?
もしかしたら、19時に寝かしつけた後の赤ちゃんは、最初の頃は22時に自然と起きることはないかもしれません。
22時半の授乳というのは、この時刻では、赤ちゃんが、まだ夜のぐっすり睡眠を終えておらず、まだ眠たい時間帯で、ママが主導で、起こして授乳したとしても、その後の再入眠がスムーズなのです。
これが0時や1時くらいにずれ込むと、ちょうどママやパパが寝たい時間帯になります。
一方で、赤ちゃんにとっては、19時から寝て一寝入りした時刻でもあるため、授乳した後、少し目が覚めてしまう可能性があるんですよね。
ここで、なかなか寝ついてくれないと、ママやパパの睡眠が削られる事態になります。
ですから、22時半に授乳でお腹を満たしてもらい、再入眠も時間をかけずに行った後、すぐにママとパパも就寝することで、「ママやパパが深い睡眠を必要とする時間帯23時半~3時くらいまでの時間帯の睡眠を確保できる可能性が高まる」わけなのです。
あなたの赤ちゃんの「育児スケジュール」のつくり方
ママとパパの睡眠不足を解消するために、次の項目をチェックして、「育児スケジュール」を組み立ててみましょう。
1. あなたの赤ちゃんが必要としている一日のトータルの睡眠時間を測る。
2. そのトータルの睡眠時間を「夜の睡眠」「朝寝」「昼寝」「夕寝」に分けてみる。
3. 「朝寝」「昼寝」「夕寝」のトータルの睡眠時間を、次の時間内に収まるように調整してみる。
「朝寝」「昼寝」「夕寝」のトータル時間の目安
生後1週目 5時間半以内
生後2~4週目 5時間以内
生後4~6週目 4時間半以内
生後6~8週目 4時間以内
生後8~12週目 3時間半以内
生後3~12ヵ月 3時間以内
4. 夜の睡眠に入ってから2時間を目安に、眠気まなこでもいいので起して「授乳・ミルク」を補給してあげる。
5. 夜の就寝2時間後の授乳の後、1時間以内に再入眠してもらえるように心がける。
それでも、産前よりは、睡眠が削られるかもしれません。
そんなときは、昼間に30分以内の昼寝をして回復力を上げてくださいね。
ソフロロジーの20分間の「呼吸瞑想ワーク」は、2時間の睡眠回復に匹敵すると言われています。
ぜひ、ご活用ください。
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