近年、大注目されている「ソフロロジー出産」。

でも、よくよく調べてみると「うまくいった」「うまくいかなかった」という体験談があり、実践するメリットが果たしてあるのか、ないのか、分からなくなっていませんか?

「ソフロロジー出産は、自分に合っている出産なのか?」そんなモヤモヤを抱えるあなたに、何故、「ソフロロジー出産」で成功した、失敗した、という議論が巻き起こるのか、お伝えしていきますね。

ちなみに筆者は、2016年に出産した後、フランス労働省管轄『RNCP』レベル認定ソフロロジスト(ソフロロジーを実践するセラピスト)となっています。

RNCP

ソフロロジストになる前は、京大医学研究科で仕事をしていた経緯もあり、科学的根拠と共にソフロロジー出産について、3回シリーズでお伝えしています。

この記事は、Vol. 3。

Vol. 1、Vol. 2は、こちらからどうぞ。

 







ソフロロジーは人によって効果の出方が違うのか?

 

草原の妊婦さん

日本の「ソフロロジー出産」を取り巻く現状って、玉石混交といったところがあります。

講習を受けた助産師さんや医師が「講習会」を開催している産院もありますが、本州から東日本へかけては、ソフロロジー出産のCDで「イメージトレーニング」をしてソフロロジー出産に挑戦する、という病院が多くなっているような印象もあります。

これは、恐らく、日本に「ソフロロジー出産」を導入された松永医師が、熊本の先生だったことと関係しているのではないかと思われます。

また、この記事を書いている2021年では、まだコロナが収まっておらず、「講習会」や「母親学級」などのサポートが開催されない中で、不安な思いを募らせている妊婦さんの声も聞かれます。

こんな現状の中で、「ソフロロジー出産の体験談」も、絶大な効果を感じた方もいらっしゃれば、イマイチだった、という証言もあり・・・。

例えば、こちらのブログ(はなの初育児日記)では、ソフロロジー出産を行っている産院さんでも、様々な出産ケースがあることが紹介されていました。

ソフロロジーがあまりうまくできていなく、普通のお産みたいに出産されていた方もいたので(笑)ソフロロジーを導入している病院で出産されたとしてもママによって合う、合わないはあると思いますが…
(※*はなの初育児日記*より一部引用)

ますます、「ソフロロジー出産に取り組む意味があるのかどうか?」迷ってしまいそうですね。

疑問

ソフロロジストとして、一つ言えることは「生まれつきソフロロジーの効果が出るタイプと、そうでないタイプの人はいない」ということです。

何故なら、ソフロロジーに利用されている「呼吸や自律神経系の仕組み」は人類共通のものだからです。

では、何故、「ママによってソフロロジー出産の効果に差がでる」、と思われてしまうのでしょうか?

女性が持っている心と体の安定感

妊娠・出産は、たっくさんの女性が経験してきた人生ですが、だからといって「日常的な体験」ではありません。

妊娠すると同時に、女性は身体的、感情的に、何度も衝撃的な体験を繰り返すことになります。

肉体的・精神的に大きな変化が一年以内にドッと押し寄せてくることによって、妊婦さんは大きな動揺と不安を体験することになんです。

ところが、現代社会では経済活動や社会活動が最優先の構造なので、妊婦さんのそういった状況に丁寧に向き合ってくれる機関がありません。

妊婦さん自身も、戸惑いを感じながらも、潜在意識に抑圧してしまうことがとても多いんですね。

実は、妊婦さんの心の奥底には、次のような葛藤が隠れています。

  • 母親になることへの「喜び」「動揺」
  • 出産の痛みや大変さへの「怖さ」や漠然とした「不安」
  • 子どもの健康や出産時のトラブルに対する「心配」
  • 妊娠に伴う体形やホルモンの変化による「情緒不安定」。(少ない人もいます)
  • つわりや体重増加、むくみなどの「身体的しんどさ」
  • 子育てに対する「意気込み」「自信のなさ」
  • 子どもへの「愛情」「自分のキャリアや将来への不安」
妊婦の不安

これら潜在的、顕在的に感じる不安や戸惑いは、妊娠・出産体験を大きく左右ます。

そして、こうした不安や戸惑いに対して、「影響されやすい女性」と、「あまり気にならない大らかなタイプの女性」がいるんです。

自分に自信があったり、出産や子育てのサポート環境に恵まれていたり、夫婦仲が円満だったりすれば、こうした不安や心配事の影響は受けにくくなります。

ですが、妊活に苦労した後の妊娠だったり、サポートしてくれる方が近くにいなかったり、ワンオペ育児が決まっていたりすると、「出産不安」は、とても大きくなりやすく、出産自体もトラブルを抱えやすくなるのです。

日々のソフロロジー練習

また、ソフロロジーは、頭で理解すれば、うまく実践できるメソッドではありません。

スポーツやダンスのように、繰り返しトレーニングして、体で覚えてもらうメソッドです。

妊婦の瞑想

そのため、「一度ソフロロジーCDを聞いただけ」では、ソフロロジー出産のメリットは得られにくいんですね。

スポーツやダンスでは、正しい体の動きができるようになるために練習を繰り返しますよね?

講師から指導を受けて1度や2度できても、毎回できなければ「できるようになった」とはいえません。

バレエ

体や無意識が「痛みを感じにくいリラックス状態」を体に覚えてもらうのも同じことなのです。

ネット上で見かけるソフロロジー出産の体験談は、主に「ソフロロジーCDを聞いて実践」「ソフロロジー出産を取り入れている産院で出産」「ソフロロジー出産の本を読んだり、CDを聞いたりして、自己流で実践」というもののようでした。

こうした実践方法の中で、一番、出産体験を左右していたのは、やはり練習量にあるように思われました。

ただ、練習量が大事といっても、「筋トレのように一日の練習回数を増やせば効果が上がるのか?」というと、そうではなく、「一日1回の練習をコツコツ継続する」という方が、効果が上がるメソッドになっています。

無痛だけが「ソフロロジー出産」成功の指標ではない

ところで、「ソフロロジー出産」の体験談をお見かけするとき、多くのママが「成功」と「失敗」を「痛かったか、痛くなかったか?」で判断しているように見受けられました。

確かに、そこが一番、気になるところではありますよね。

私も、よく分かります。

ただ、痛みに関しても、出産のしんどさに関しても、「自分の理想と比べて、うまくいったかどうか?」というのは、かなり主観的な判断になります。

「ソフロロジーをしなかったら、どの程度痛くしんどい出産になったのか?」という体験と比べなければ、「果たしてソフロロジー出産の恩恵を受けられたのかどうか?」は分からないハズです。

とはいえ、出産は一回きりなのですから、もちろん、そんな比較はできません。

そこで、あなたに知っておいて頂きたいことがあるんです。

それは、「ソフロロジー」の恩恵は「痛みを感じない」ということダケに限定されない ということです☆

「マナミーのオンライン・ソフロロジー出産」を実践した場合について話すと、ソフロロジー出産の効果としてカウントできるものには、次のような指標があります。

(※ソフロロジーCDによる実践でも、「妊娠中と出産の恩恵」は同じように受けられると思います。)

妊娠中 

  • 妊娠中のお腹の張りを「ソフロロジーのワーク」で和らげることができたり
  • 妊娠中の胎動の激しさを「ソフロロジーのワーク」で楽にすることができたり
  • 妊娠中の「出産不安や怖れ」を和らげることができたり
  • 妊娠中に情緒不安定にならず「精神的に穏やか」でいられたり
  • 妊娠中に「赤ちゃんの存在感や、母子のつながり」を感じられたり
  • 出産に向けて、自分の体を信頼し、「自分の体が持っている自然の力」を信じられたり
  • 出産への怖れではなく、「出産への意欲や喜び」を感じられたり

出産中 

  • 不安や怖れに巻き込まれず、落ち着いていられたり
  • 痛みのコントロールができたり
  • 体力が温存できたり
  • 呼吸法を効果的に使えたり
  • 赤ちゃんが出ようとする力を効果的にサポートできたり

出産後

  • どんな出産体験であっても、それが自分と赤ちゃんにとって最善だったと受け止められたり
    (トラウマ体験のように引きずらない)
  • 赤ちゃんの誕生に、喜びや安心感、幸福感などの感情がこみ上げてきたり
    (ヘトヘト出産だと、こういったことは感じられにくくなる)
  • 出産後の体力回復や睡眠の質を「ソフロロジーのワーク」で引き上げたり
  • 産後のストレスを「ソフロロジーのワーク」で和らげたり
  • 新生児に対する戸惑いよりも「愛情や理解」の方が大きくなり、育児がより楽しめたり
    (胎児の間に母子のきずなができていないと、育児に苦痛を感じられやすくなる)

こうして「ソフロロジー出産」の全体像を見てみると、「出産の痛みのケア」は、ソフロロジー出産のメリットの一部に過ぎず、全体としては、「妊娠・出産・産後」を通して、「ママの心や体が安定する」「生活の質が上がる」というイメージを持って頂くといいかもしれません。

「妊娠・出産・育児」が、あなたにとって、どんな体験になるのか、結局は終わってみないと確かなことは誰にも分かりません。

けれども、何があったとしても、「自分で対処できる方法を持っている」、「対処することで解決していける」という点が、怖れや不安を静め、前向きなハッピー・ママをサポートする大きな力になっているんですね。

もちろん、そのためには、体のメカニズムや、胎児や赤ちゃんとの意思疎通の仕方などについて、ある程度の知識が必要にもなります♪

「マナミーのオンライン・ソフロロジー出産」は、ソフロロジー出産を行っていない産院でも、「ソフロロジー出産」を自力で実践して頂けるように「知識やワークのやり方」をお伝えしています☆

「お近くにソフロロジー出産の施設がないけれど、ソフロロジー出産をしたい!」

「海外在住だけど、日本語の出産メソッドで挑戦したい!」

「産後の自分の体力や育児が不安」