突然、お医者さんから「切迫流産で即入院です」と伝えられたら、慌てますよね。
もちろん、切迫流産で入院しても無事に出産される方はたくさんいらっしゃるので安心してください。
でも、お腹の子の心配に加えて、自由に動けないストレス、おうちの心配など、様々な感情が入り乱れるのが「切迫流産」。
本記事では、不安に対処していく方法についてお話します。
ところで、あなたは「ソフロロジー出産」という名前を聞いたことがありますか?
痛みをやわらげ、安産へと導く出産メソッドなのですが、ソフロロジーは、元々は「不安などをケアしてリラックスするためのセラピー」なんです。
筆者は、そのセラピーのプロ・セラピストです。
このページの内容
どんな体勢でもできる呼吸法
切迫流産では、「ストレスが増えるのも良くない」と言われますが、多くの場合「安静」を指示されます。
どのくらい厳しく「安静」を要求されるかは、切迫流産の状態によって違いますが、生活が制限されるのは、とてもストレスですよね。
それなのに一般的な「リラックス法」「ストレス解消法」といえば、ヨガや運動など、体を動かすものが多い。。。
また、リラックスできるアロマなどを入院中の病院に持ち込むことも難しいでしょう。
こんなとき、ソフロロジーの「呼吸ワーク」「体をゆるめるワーク」「瞑想ワーク」は、寝た状態で行うことができます。
心と体をリラックスさせる「呼吸」
準備
骨盤の下に、本やクッション、バスタオルなどを置いて、10センチ~15センチほど高くします(自分がしんどくない程度にしましょう)。
切迫流産の妊婦さんがお医者さんに「安静」を指示されるのは、重力によって子宮の重みが子宮頸管を圧迫し、子宮頸管が短くなってしまうのを防ぐためなので、子宮頸管が子宮よりも高い位置にくるようにして、子宮の重みが子宮頸管の上に乗らないようにしてあげます。
お尻の穴を絞るようにお尻を軽く締めて、肋骨を頭の方に引き上げ(※横になっているので、垂直方向の上ではなく、頭の方という意味です)、できる範囲で左右に開きます。
そうすると、自然と両肩が床やベッドにくっつくと思うので、そこもチェックしましょう。
両手を肋骨の上に添えます。
肋骨を上に上げて左右に開いた状態で息を吸うと、それだけでも、息が入りやすくなると思います。
感じてみてください。
呼吸
口から長めに息を吐いて、鼻から息を吸います。
口から息を吐くときは、唇をすぼめて、この図のような唇の形で行います。
息を吸うときは、手を添えている肋骨が、左右に広がるのを感じながら(意識して肋骨を広げながら)、息を吸います。
何度も吸ったり吐いたりする
ひたすら肋骨が膨らんだり、縮んだりするのを感じながら呼吸します。
呼吸が入らないと感じたら、もう一度、お尻を軽く締めて、肋骨を頭の方に引き上げて、左右に開きます。
呼吸のリズムと、肋骨が動く感覚を感じながら、肋骨の内側で肺が風船のように大きく膨らむイメージをします。
自分の体の大きさよりも大きく膨らむイメージをし、息を吐くと自然としぼむイメージをします。
中級編の呼吸イメージ
呼吸することに慣れてきたら、もっと気持ちよくなるイメージをしながら、呼吸を感じましょう。
目をつむって、自分が好きな自然の風景をイメージします。
そこにある新鮮な空気を吸い込むイメージをします。
息を吐くときには、体の中にある不安な気持ちや、体調の不快感などを外へ吐き出し、息を吸うときには、自然の新鮮な空気が体の中に入ってくるイメージをします。
アゴを少しだけ上に上げ、気道が真っすぐになるようにして呼吸をすると、呼吸が楽に感じる方は、そうしてみましょう。
今度は、青い空をイメージして、不安や怖れ、日常生活の忙しさとは無縁の、気持ちいい「青い空」の空気を吸い込むイメージをします。
呼吸のあとの瞑想ワーク
この呼吸で、体をゆるめたら、さらにソフロロジーの瞑想ワークを行うことで、不安のレベルが下がり、心が落ち着きます。
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